ボンベくんの正体は?
日頃なにげなーく見ているボンベくん。さてそのはどーなってるのかな。
ではパッと見のプロフィールから…。
身長…約130センチ 体重…約90キロ 材質…鉄(炭素鋼)
中身はもちろんプロパンガスです。もっと専門的に説明すると炭素原子3個と水素原子8個の低級炭化水素の混合物です。
分子式では C3H8 と書きます。
分子量を見てみると、炭素は原子量12、水素は原子量8ですのでプロパンのC3H8に当てはめると C3H8=(12×3)+(1×8)=44 で、分子量は44となります。また、全ての気体1モルは標準状態(0℃、0.1013メガパスカル)で22.4リットルの体積をしめるので(アボガドロの法則)プロパンの44gは22.4リットルの体積になります。ということは、50キロのプロパンが入っている容器(50キロボンベといいます)には 50キログラム÷44g=1136モル で、1モルは22.4リットルですから 1136モル×22.4リットル=25446.4リットル つまり50キロボンベにはなんと25446.4リットルもプロパンが入っているんですねえ!
もちろんあの大きさで2544.4リットルはそのまま入りませんよねえ。でもプロパンは冷やすか、圧縮すると液状になって小さくなるという性質があるんです。だから高カロリーのエネルギーを便利に持ち運べるんですねえ!
ついでに液状になるとプロパンの比重(15℃で1リットルの質量)は約0.5kg/lです。
つまり50キロボンベには約100リットルの液状のプロパンが入っていることになります。(満タンで)
ただし、ボンベは安全のため全体の85パーセントしか充填できませんので50キロボンベは 100リットル÷0.85=117.6 つまり約118リットルの容積があります。
ここでまとめると、118リットルの容積をもっていて、50キロのプロパンを充填している約40キロの容器! これがボンベくんのプロフィールです。
あんなに重そうでも(約90キロ)118リットルの容積があるんで、満タンでも水にういちゃうんだよねえ!
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